私が手帳を使えるようになるまでの話

子供のころから忘れものの多い人でした
さんざん怒られましたがいっこうに改善せず
大学生のころに手帳を何度か買ってみましたがほとんど使わないうちにお蔵入り
社会人になっても相変わらず予定をすっぽかしたり頼まれた仕事を忘れたり

さすがにこりゃまずい、ほんとに手帳使えるようにならないと、と思ったのは
もう就職して何年も経ったころだったと思います(遅すぎ)

しかしそれまでできなかったことが急にできるはずもなく
手帳に書いても読まないからすっぽかしたり
PCでやってみようかと試したり

本は好きなので手帳関連の本をいろいろ読みました
読んで刺激を受けるとしばらくはやってみるんですがしばらくすると
終わってしまっています
ブックオフ行きにならず、今でも残っている7つの習慣系の何冊かだけ
しかも、今できているのはフランクリンプランナーみたいな高度な
使い方じゃなくて予定とかToDoをだいたい忘れない程度の話です
できるようになるための特効薬にはなりませんでした

そんなこんなで

そういえば最近予定やタスクを忘れて失敗っていうのがなくなった
かなあ、と思えたのは15年目くらいのときでしょうか
やばいと思ってから10年くらい経ってることになります
10年間で手帳に書くということを身につけるためにどんなことをしたのかと

振り返ってみますと以下のような点にまとめられると思います

習慣化する

これは、身につけるというのをちょっと言い換えたにすぎませんが
「身につける」という言い方よりも具体的になっています
こういう時にはこうする、というのをパターン化するということです
体で覚える、とも言います
ここから下は、習慣化するための方法になります

シンプルに始める

いいことっぽいことでも最初からアレもコレもはできません
結局のところ最初にできたのは、ただ予定やToDoを書き、見ることだけ
それができるようになったら、ToDoを細分化して進めやすくしたり、
逆に粒度の大きな目標を考えたりすることが少しずつできるように
なってきました
そのうちフランクリンプランナーみたいな使い方もできるようになるかも
しれません
最初はできる限りシンプルに

自然と実施できる環境を整える

書かなければならない予定が生まれたときさっと書ける環境に
なっていないと、面倒でやめてしまいます
また、手帳を見るのもわざわざ必要なときに見るというのでは
やはり見なくなってしまいます
習慣化しやすい環境を作るということが大事です
そこで、席に座ったら右手の横に手帳を開くということを始めました
それさえできれば、しょっちゅう目にしますしすぐに書けます

ミスってもリカバリできるようにする

一度見落としたり書き忘れたりしたらもうダメ、というやりかただと
私のような人間にはリスクが高すぎます
パターン化して行動することにより確率を高めてるわけですが、パターンを
外れたとたん忘れますので
何度も手帳を開いていると、ああそういえばアレがあった、みたいに
思い出せることがあります
月間スケジュールと週間スケジュールの間の転記も繰り返しやっていて
漏れに気づくのにひと役買っています
最初からちゃんと書いてれば転記もいらないだろうなんて話もありますが
私の場合はこのやり方があっているようです
何度も書き写している間に頭に入るという効果もある気がします

好きな道具を探す

手帳とペンはいろいろ試しました
やっぱりお気に入りの道具だと使おうって気になります
逆に、ちょっと使いにくいな、と思うと出すのも億劫になったり
5色ボールペンやシステム手帳などにもトライしましたが、結局
ペンはキャップレス万年筆、手帳は高橋書店のシンプルなやつに
落ち着きつつあります

実行できるレベルまでやることを具体化する

私の場合「予定ができたら手帳に書こう」というだけではうまくいかない
ことはこれまでの実績が示しています
上で書いた「席に座ったら手帳を開く」というのも(それも習慣と言えば習慣です
「席に座ったら手帳を開こう」でもなかなかできるようにはなりませんでした
「席に座ったら、マウスの右のこのスペースに手帳を開いて置く」まで
決めて初めてできるようになった感じです
置き場所を決めるというのは習慣化に有効なようです
子供に片付けを覚えさせるときにも「○○のおもちゃ」などと書いた
ラベルを貼ってやるとうんとスムーズになりました

繰り返しトライする

本を読んでも続かなくてすぐ終わってしまう、というのも前向きにとらえれば
本を読んでしばらくは続いてるということです
繰り返してやっていると、なにかコツをつかんだりするか効果を感じるのか
だんだん終わるまでの期間が長くなっていったように思います
まさしく一簣を覆す、ってやつです

まとめ

「好きな道具を探す」は「環境を整える」に入れることしてまとめると
こんな感じになります

  • 習慣化する
  • シンプルに始める
  • 環境を整える
  • リカバリできるようにする
  • 具体化する
  • 繰り返しトライする

たったこれだけのことができるようになっただけなんですが
どうも自分の中ではとても大事なこと扱いになっています
大げさな言い方ですが半生で最大の成功体験みたいな感じです
妙に自信を持ってしまっています
部活とか受験とか仕事とかでは感じたことのないタイプの自信です

これが10年くらいでできるようになったんだから、いままでできてなかった
アレとかコレはあと5年くらいでできるようになるんじゃないか、みたいな
アレもコレも、普通の人から見たらその年でまだそんなこといってんの、
みたいなレベルのことなんですけれども

それだけ、こればっかりは生まれつきでどうしようもない、と大きな壁に
感じていたんだろうなあと思います
それが、ただ改善したというだけではなく、いろいろ方法を考えた結果
改善できた、克服するための方法論を持てたということが大事な気がします

何十年か後に振り返ったら、やっぱりあのことは大事だったな、と思うこと
でしょう
また何か似たことを書くかもしれません

今でもハンカチとか財布とかはよく忘れたまま出かけてしまいますがね